2020年10月16日、北海道二海郡八雲町で国内最大級の蓄電池併設型大規模太陽光(メガソーラー)発電所「テラスエナジー八雲ソーラーパーク」が運転開始しました。
出力規模約102.3MWの発電設備はこれまでテラスエナジーが手がけた太陽光発電所でも最大で、内浦湾の湾岸線に沿って敷き詰めた30万5,424枚のパネルからは八雲町の総世帯数の約3.4倍におよぶ約2万7,967世帯分の年間電力消費量※に相当する発電能力を有しています。豊かな日光に恵まれた土地で、運転開始以来、順調に太陽光による発電を行っています。
※1世帯当たり3,600kWh/年で算出
現地では圧倒的な規模感に目を奪われるこのソーラーパークですが、最大の特徴は併設した蓄電池です。北海道は太陽光発電の適地であるがゆえに再生可能エネルギーの急激な導入が進み、送電網の安定した運用を守ることが重要な課題となりました。「テラスエナジー八雲ソーラーパーク」は年間約1億68万2,000kWhにおよぶ膨大な予想発電量を調整すべく、蓄電容量約27.8MWhの大容量リチウムイオン電池を併設し、太陽光発電特有の天候による発電量の急激な変動を抑え、電力を安定して供給することを可能としました。これにより、発電量が多い晴れ間には蓄電池が充電を行い、空が雲に覆われて発電所が本来の力を発揮できない時は蓄電池が貯めた電力を放電することで、発電量の変動を制御することができます。発電量の変動幅は1分あたり1%以内に抑えています。
大容量リチウムイオン電池は冷暖房が完備された53台のコンテナ内に格納しています。
北海道八雲町は、渡島半島の真ん中に位置し、東に太平洋、西に日本海の2つの海をもつ日本で唯一の町です。 豊富な海産物をはじめ酪農・農業などの1次産業が盛んで、「テラスエナジー八雲ソーラーパーク」の建設地ももとは牧草地で、現在は雑草対策として採石の代わりに帆立の貝殻を敷き詰めるなど、さまざまなところで土地の特色を見ることができます。また、大正時代にはスイスの土産品をもとに地元農家の方々に制作が奨励されたという「木彫り熊」発祥の地としても知られます。